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“みち”という字を漢字で表現する場合には、ふつう「道」が用いられるが、この他に“こみち”や“ほそみち”を表す「径」、ひとの往来する「路」などがある。
「道」という字の語源について、諸橋轍治の『大漢和辞典』は、「首」と「しんにょう」の合字。「首」は人のからだの頂上にあるもの。即ち行き着くところの意味を示し、「しんにょう」はゆくの意。二字を合して歩行のみち、殊にひとすじみちの義を表す」という。さらに続けて「引伸ばして汎く道徳などのみちの義に用いる」とある。
道はもともと、足で歩くものである。路という字は、ひとが足で往来することにちなんだものだ。かって、自然とともにあった“みち”も、環境の破壊が進行する中で、次第に姿を消した。けものの径(みち)はひとと車に追われ、それは径ばかりではなく、けものの命をも奪ってしまった。
いま、車道本位の時代となって人道は二の次となり、ひとの歩く道も失われていく。ひとはつかの間の便利さ、一時の経済的得失のために狭い道に車を疾走させる。そればひとを疎外して突き進み、ひとの道は喪失する。
江戸時代から行商や巡礼、参詣者など旅をゆく人々に便宜を図り、ひとが歩く道には必要であったたくさんの道標は、今は見向きもされずに壊され、引き抜かれてどこかへ行ってしまった。
参考及び引用させていただいた文献
| 歴史の道調査報告書(八風道・巡見道) | 三重県教育委員会 |
| 歴史の道調査報告書(伊勢街道) | 三重県教育委員会 |
| 四日市市史(昭和五年版) | 四日市市教育会 |
| 四日市市史研究・第3号 | 四日市市 |
| 四日市市史編さん調査報告書・水沢三本松町の民俗 | 四日市市 |
| 四日市市史編さん調査報告書・川島町の民俗 | 四日市市 |
| よっかいち歴史と文化財散歩 | 四日市郷土史研究会 |
| 郷土の文化遺産ー四日市の指定文化財と地域の祭りー | 四日市郷土史研究会 |
| ふるさとのすがた・三重村郷土史(第2集) | 三重地区郷土史編さん会 |
| ふるさと日永・日永郷土史 | 日永郷土史研究会 |
| 水沢小学校百周年記念誌 | 四日市市立水沢小学校 |
| 三重県紳士録・大正4年刊 | 服部英雄 |
| 勢陽雑記 | 三重県郷土資料刊行会 |
| 勢陽五鈴遺響 | 三重県郷土資料刊行会 |
| 角川日本地名大辞典ー24・三重県ー | 角川日本地名大辞典編纂委員会 |